パイルネット工法

Pile net construction method

TOP事業内容パイルネット工法

杭丸太で軟弱地盤を補強するパイルネット工法

Pile net construction method

パイルネット工法とは?

軟弱地盤に木杭などを打ち込み、杭頭部を専用連結材で連結し、サンドマットを造成後、土木安定シートを敷設する地盤補強工法が「パイルネット工法」になります。1975年(昭和50年)8月に石狩川を襲った大洪水の際、緊急に河川築堤を盛土するために開発された工法です。以後、河川築堤や道路、鉄道などの盛土・路盤・路床の確保に対して全国で約680件の実績を重ね、高い評価をいただいています。

主に土木構造物を対象としています

河川堤防、道路盛土、軌道盛土、橋台背面盛土、用水路基礎、酪農肥培施設基礎、送水管基礎、駐車場基礎、建物基礎、建物外溝基礎、その他

工法の設計

基本構造

軟弱地盤中に適正な長さ・太さの木杭等を多本数打ち込んだのち、杭頭部を専用の連結材(NCモール)で連結して、サンドマットを造成し、その上に土木安定シートを敷設して地盤補強を行います。
「群杭方式(杭と杭間の地盤が一体となって動くこと)」により、上載される荷重(設計荷重)が深層の杭先端まで伝わり安定する構造です。原地盤を乱さずに地盤が圧密され、周辺地盤の変位がほとんど見られないのが特徴です。
抜群の安定性があり、セメントのように硬化を待つ必要もないため工事期間の短縮が可能です。
工法設計には、用途等により「着底型」「浮き型」の2種類がございます。

着底型

杭を支持地盤まで打ち込み、沈下量を0㎝とする方法です。「用水路」「送水管基礎」「建物基礎」などに使用されます。

浮き型

杭を支持地盤までは打ち込まず、圧密沈下層内に留め、許容圧密沈下層量を設定する方法です。「河川堤防」や「道路盛土」などに使用されます。

施工メリット

  • 「改正:公共建築物等木材利用促進法」に最適。
  • 明確な設計法により圧密沈下量を低減。
  • 周辺環境汚染(六価クロム等)の心配ナシ。
  • 施工が容易。地下水位の高い場所でも施工可能。
  • 工期短縮。天候に左右されず、冬季の施工も可能。

選ばれる理由

樹木は大量のCO2を吸収して成長しますが、木材として地中に埋め込むことで、CO2が再び大気中に排出されなくなる「カーボンストック効果」により、地上のCO2を削減し、地球温暖化対策に貢献することができます。

パイルネット工法は、群杭で構成することから、よく「地中に森を造る」と言われます。

間伐材を中心とした地元木材の「地産地消」、一次産業、二次産業での新たな雇用創出など、安定的に地球にも人にも町にもやさしい持続可能な循環型社会を実現します。

※設計条件にもよりますが、各都道府県で地元木材の利用が可能です。

※全国において技術指導、コンサルティングを行っておりますので、ご相談ください。

木材は腐らない!ご存じでしたか?

軟弱地盤対策には鋼鉄・コンクリートも含めたさまざまな工法がありますが、木杭は古来より非常に優れた地盤補強材として、多くの建築物に使用されています。木材は地中や水に浸かった状態で使用すると酸素の供給が少なくなり、腐朽しにくくなる特徴があります。さらに適切な防腐処理を行うことによって、数十年、数百年もの間、地盤を支え続けることができる、実に”古くて新しい”技術です。
例えば、『明治41年に竣工した東京駅、大正12年に竣工した旧丸ビル』など。
また、海外では水の都として有名なイタリア・ベネチアで1529年に完成した、「リアルト橋」(約430年前・現存)なども木杭で基礎を支えられていたことが知られています。

SDGsの観点からも
木杭のパイルネット工法が理想的です

「改正:公共建築物等国材利用促進法」においても木材の使用は推奨されており、
SDGsに向けた取り組みの一環としても、パイルネット工法をぜひご検討ください。

東京駅(明治41年竣工)
旧丸ビル(大正12年竣工)
リアルト橋(イタリア・ベネチア/1592年完成)

施工事例

北海道をはじめ全国各地の公共事業を中心に約680件の実績がございます。

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